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地震による停電が発生した際のリスクとは?
有効な備えも解説

 
地震による停電が発生した際のリスクとは?

 
地震によって停電が発生したとき、企業はオフィスで働く従業員の安全を守らなければなりません。しかし、具体的な対策方法が分からなかったり、今の対策で十分なのか不安に感じたりする担当者も多いでしょう。そこで、地震による停電でどのようなリスクが考えられるのか、それに対してどのような対策を講じておくべきなのかを詳しく解説します。


地震によって停電が起こるのはなぜ?

大きな地震が発生すると、地面の液状化や家屋の倒壊などが発生します。その結果、地中に埋没されたケーブルが断線したり、地表に立っている電柱が倒壊し電線が損傷を受けたりした場合に、電力の供給がストップし停電が発生するのです。地表にある電柱や電線の損傷が一部であれば、数時間程度で停電が復旧することもありますが、埋没されたケーブルは復旧作業時に漏電による二次災害の恐れもあることから、作業を慎重に進めるため時間を要することも少なくありません。特に、大規模な震災によって広範囲に被害が及んだ場合、停電の全面復旧までには数日間以上要する可能性もあります。


地震による停電時のオフィスへのリスクとは?

業務時間の最中に規模の大きな地震が発生した場合、ビルの全館が停電になるリスクがあります。このような事態が発生したとき、企業にとってどのような影響が考えられるのでしょうか。
 

▶固定電話が使用不能になる

オフィスに設置されている固定電話は、IP電話やビジネスフォンなどが一般的です。これらはオフィス内のネットワークに接続されていますが、停電が発生するとネットワーク機器も停止するため、固定電話が使用不能になってしまいます。取引先や顧客、さらには従業員に対する安否確認も、固定電話からやりとりすることは不可能な状況となるのです。
 

▶PCでのメールやチャットが使用不能

固定電話と同様、業務に使用するPCも社内ネットワークを経由してインターネットに接続されています。社内ネットワークにはルーターやスイッチといった機器があり、これらも停電が発生すると使用できなくなるため、メールやチャットのような連絡手段も遮断されてしまうのです。また、スマートフォンやタブレット端末を持っていたとしても、社内Wi-Fiに接続できなくなることから、4G/5Gのモバイルネットワークに接続しない限り連絡手段が確保できなくなってしまいます。
 

▶機密データや営業データなどへの影響

業務に必要な機密データや営業データなどは、社内のサーバーに保管している企業も少なくありません。停電が発生して急に電源が遮断された場合、サーバーが正常にシャットダウンできず強制終了した状態となるため、稼働していたタイミングによっては重要データの一部または全部がサーバー上から消去される可能性もあります。


地震による停電で慌てないために日ごろからできる備え

大規模な地震に備えて、企業は日ごろからどのような備えをしておくべきなのでしょうか。
 

▶非常用電源の確保

サーバーに保存された重要なデータを保護するためには、非常用電源としてUPS(無停電電源装置)や蓄電池を導入することも有効です。サーバーをUPSに接続していれば、万が一停電が起こってもサーバーが強制終了になることはなく、正常な手順でシャットダウンができ、データを安全に保護できます。ただし、UPSの接続時間は数分程度です。データのアップデートやバックアップを安全に行うためには、UPSに加えて蓄電池も準備しておくと安心です。
 

▶オフィスへの待機が長期化した場合に備えて備蓄品を用意

万が一停電が長期化した場合、公共交通機関がストップしていればオフィスで待機せざるを得ない状態になります。待機日数が数日間におよぶ場合もあることから、このような事態を想定し、非常食や保存水などの備蓄品を準備しておきましょう。企業が備えておくべき防災備蓄品の品目や必要量の目安については、以下の記事でご確認ください。
企業における防災備蓄品‐必要量の目安と選定のポイントは?
 

▶ 暗闇で安全に避難するための環境を整える 

暗闇でも安全に避難できるよう環境を整えておくことが大切です。まずは懐中電灯や非常用の発電機などを確保しておきましょう。またオフィス家具を固定して倒壊のリスクを低減したり、倒壊しても避難の邪魔にならないよう、人が少ない執務スペースの後方や脇などに設置したりします。


地震による停電に備えて安全なオフィスづくりに取り組もう

東日本大震災が発生してすでに10年以上が過ぎましたが、災害大国である日本では、地震による大規模災害はいつ発生してもおかしくありません。地震が発生すると停電が長期化することも考えられます。従業員の安全を守るためにも企業はオフィス環境をあらためて考え、非常用電源や備蓄品などを準備しておく必要があります。
企業が蓄電池を導入するメリットとは?災害時以外の活用方法も紹介
なお、ジョインテックスカンパニーでは、防災備蓄品の品目や必要量をシミュレーションできるツール「サクッとstock」や、防災備蓄品の維持・管理の業務負担を軽減するツール「サクッとkeep」を展開しています。ぜひご活用ください。

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