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非常食の賞味期限はどのくらい?
企業での適切な管理方法も紹介

 
非常食の賞味期限はどのくらい?

 
災害発生時、企業は従業員の命を守るために十分な量の非常食をストックしておくことが求められます。しかし、長期保存に適した非常食とはいえ、賞味期限は存在します。
万が一のときに「賞味期限が切れていて食べられなかった」という事態にならないよう、日ごろから適切な管理が求められます。
そこで今回の記事では、非常食の選び方や賞味期限の目安、適切な管理方法などを紹介します。


非常食の選び方

非常食は必要最低限の量さえ確保できていればよいと考えられがちですが、栄養バランスの観点から「主食」「副菜」「間食」「飲料」などの品目をそれぞれ用意しておくことが理想的です。それぞれの例としては、以下のようなものが挙げられます。

・品目:代表的な商品
・主食:アルファ化米 長期保存パン など
・副菜:缶詰 レトルト食品 など
・間食:ビスケット 羊かん  など
・飲料:水
 
複数の品目がそろっていることで、非常時でもバランスの取れた栄養補給が期待できます。また、バラエティに富んだ非常食は、災害時のストレスを緩和する手段のひとつにもなりますので、ある程度の品目をそろえることをおすすめします。なお、非常食の必要量については「企業における防災備蓄品-必要量の目安と選定のポイントは?」でご確認ください。


非常食の賞味期限の目安

では、非常食はどのくらいもつのでしょうか?代表的な非常食の賞味期限の目安とそれぞれの特徴をまとめました。
 
(1) 保存水(賞味期限の目安:5~10年)
<特徴>
特別な殺菌処理により、通常のミネラルウォーターの2~5倍程度の期間保存が可能な保存水が、複数のメーカーから出ています。保存可能期間が長いほど、価格は高くなる傾向にあります。
 
(2) アルファ化米(賞味期限の目安:3~7年)
<特徴>
乾燥状態で保存する米で、水やお湯で戻して食します。最近は白米だけでなく炊き込みご飯やピラフなど、味のバリエーションも増えています。
 
(3) 長期保存パン(賞味期限の目安:1~5年)
<特徴>
袋入りタイプと缶詰タイプがあり、どちらも開けたらそのまま食べられます。缶詰タイプの方はつぶれにくく保管しやすい、袋入りタイプは袋のまま食べられて衛生的、食べたあとのゴミが少ないといった利点もあります。
 
(4) 缶詰(賞味期限の目安:2~3年)
<特徴>
さまざまな種類があり、主菜、副菜、間食それぞれに適したものがあります。開けたらそのまま食べられるものが多く、非常食には最適です。
 
(5) レトルト食品(賞味期限の目安:2~7年)
<特徴>
缶詰同様種類が豊富で、主菜や副菜、間食に使えるものがあります。調理不要で、常温のままで食べることも可能です。食べたあと包材を小さくたたむことができ、ゴミがかさばりません。
 
(6) ビスケット(賞味期限の目安:5年)
<特徴>
ビスケットは間食・おやつとしてだけでなく、食欲がなくご飯やパンが食べられないときに主食の代替にもなります。また、適度な糖分を摂取すると、精神的な安定を促すセロトニンが分泌されやすくなると言われています。長期の避難生活を想定した場合にはストレス緩和を期待して、備えておくと良いでしょう。 
 
(7) 羊かん(賞味期限の目安:3~5年)
<特徴>
羊かんは糖質を多く含み、手軽なエネルギー補給源として適しています。また、ビスケット同様ストレス緩和を期待して、備えておくのも良いでしょう。


非常食の賞味期限管理のポイント

非常食は長期保存ができるからといって賞味期限の管理をおろそかにしていると、いざ災害が発生した際に賞味期限が大幅に過ぎていて、口にできないといったことになりかねません。そうならないよう賞味期限の管理が必要です。
各非常食の賞味期限をリスト化し、賞味期限が近づいていないか定期的にチェック。賞味期限間近なものを新しいものと入れ替えるといった一連の作業です。その際、賞味期限の間近な非常食を無駄にしないことも大切な管理業務のひとつになります。次のような方法が知られています。

  • ローリングストック法

企業におけるローリングストック法とは、賞味期限が近い非常食を社内で消費し、消費した分の非常食を新たにストックする方法です。一度平時に非常食を消費することで非常食の調理方法や食べ方を把握でき、万が一のときに非常食が配布されても戸惑う心配がなくなるという利点もあります。ローリングストック法について詳細を知りたい方は、「ローリングストック法とは?企業が実施する際のポイントも解説」にてご確認下さい。

  • フードバンクへの寄付

フードバンクとは、生活困窮者などに対して食料を配布する活動を行っている団体です。賞味期限が近い非常食が多いと、社内で消費しきれないケースもあるでしょう。そのような場合に、非常食をフードバンクへ寄付することも有効な方法と言えます。
 
賞味期限の近づいた非常食を無駄にせずに消費する目途が立ったら、その都度新しい非常食を補充していくという管理業務を継続的に行っていかなければいけませんが、ほかの業務と並行しての非常食の管理は担当者の大きな負担となる場合があります。そんな場合は、非常食に関する業務を一括して外部の企業へアウトソーシングすることもひとつの方法です。
例えば、「防災備蓄用品管理代行サービス」では、非常食だけでなくほかの防災備蓄品も含め、維持・管理を丸ごと代行いたします。サービスを利用することで、貴重な人的リソースをコア業務へ集中させることが可能ですので、ぜひ前向きに検討されてはいかがでしょうか。


非常時に従業員の心身の支えになる大切な非常食を正しく管理しよう

非常食にも賞味期限はあり、いざというときに口にできないということのないよう、管理しなければなりません。また、非常食は飲料や主食だけを用意すればよいというわけではありません。災害時だからこそ、十分な栄養をとったり前向きな気持ちになったりするためにも、副菜や間食などバリエーションを意識してストックしておくとよいでしょう。加えてアレルギーを持つ人や宗教上の理由で食事に制限がある人などへの配慮も必要な時代となっています。従業員のなかに該当する人がいる場合には、それぞれに対応した商品を選定する必要があります。
ただしバリエーションを増やすほど非常食の管理は大変になります。アウトソーシングの活用も視野に入れ、管理を適切に継続させることも必要です。
 
当サイトを運営するプラス株式会社ジョインテックスカンパニーでは、期限の近づいた非常食に関する買い替えのご提案や、上述の防災備蓄用品管理代行サービスなど、防災備蓄品の購入~維持・管理までのトータルサポートを実施しています。職場の防災備蓄に関するお困りごとがございましたら、下記よりお気軽にお問い合せくださいませ。
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